織作峰子写真展「光韻」

輝憶。時は輝く記憶となって。

石川に生まれ育った私にとって、この地の文化や風土が「自分」という個性を容作ってきたことは間違いありません。
二十歳で写真の道に入ることを決め、すでに約40年が過ぎましたが、改めて「自分」を振り返る写真の旅をいま巡っています。
金沢の伝統技術として400年もの歴史を持ち、日本文化を奥深く彩ってきた「箔」への興味も、その一連なのだと言えるでしょう。
箔という支持身体に写真を定着させたら、どんなに美しい表現になるだろう。
その想いを礎に10年にわたる試行錯誤を重ねてきました。
いまだ途上ながらも、この歩みは2021年に写真展「光韻」へと到ります。
そして2023年、金沢の地で新たな「光韻」を開催するにあたり、また新たな道程へと踏みだそうとしています。
これまで機会あるごとに石川県に所縁のある人々を撮影させていただきました。
すでに彼岸へと向かわれた方もおられますが、その数は100人を超えています。
今回は、こうした多くの方々の表情を、金沢箔の光沢に定着させたのです。
風景から肖像へ。これまで日本各地の景観を抒情してきた「光陰」の世界に、一期一会の輝かしい記憶という広がりが生まれました。
折しも2020年12月17日には「縁付金箔製造」を含む国選定保存技術「伝統建築工匠の技：木造建築物を受け継ぐための伝統技術」がユネスコ無形文化遺産に登録が決定されています。
この貴重な文化遺産をアートとして後世に伝えるという視点からも、新たな写真表現の世界をごらんください。

◆会場◆
・第1会場　金沢21世紀美術館 市民ギャラリーＡ
・第2会場　しいのき迎賓館 ギャラリーＢ

◆トークイベント「飯沢耕太郎(写真評論家）×織作峰子」◆
・日時　9月8日(金）11:00〜12:00
・会場　しいのきプラザ(入場無料）

〔お問い合わせ〕
織作峰子・縁付金箔アート展「光陰」実行委員会
電話：03-3440-0090


【主催】織作峰子・縁付金箔アート展「光韻」開催実行委員会
【特別協力】金沢市、北國新聞社